月一勉強会
本日は 黄表紙『うどん・そば 化け物大江山』 恋川春町 作・画
源頼光と四天王(碓氷貞光・卜部季武・坂田金時・渡辺綱)が 酒呑童子を討つお話を うどんと蕎麦の戦いに見立てた黄表紙
源頼光(そば粉)碓氷貞光(大根おろし)卜部季武(かつお節)渡辺綱(陳皮 みかんの皮)坂田金時(唐辛子)に見立て酒呑童子をうどん屋、茨木童子は当時の夜そば売り に見立てている。
この当時の黄表紙はまだ、子供向けの赤本の傾向も持っていて、お話は短くて、すぐ読める 背景がわからなくても子供でも楽しく読み進むことができる。
大人の黄表紙に変化していく初期段階の作品
挿絵も恋川春町が描いているのだけれど、この挿絵も浮世絵の部類に入るらしい
今日の一番の収穫は 胡椒包み
そば粉(源頼光)と四天王が うどん屋(酒呑童子)の屋敷に到着 5人は山伏の姿で蕎麦切り道具を背負っている。
屋敷は慳貪箱(夜蕎麦売りが持ち運ぶのに用いた)でできていて、扉は落とし蓋でできている。
左側にいるのが、うどん屋(酒呑童子)の手下 すまし と 胡椒
山伏の姿の四天王と頼光が、どうか一晩泊めて欲しいとお願いしてる場面
この胡椒の顔は鬼を意識しているのか?と思いきや なんと 勉強会メンバーが調べて教えてくれました。
粉の包み方にもいろいろあるらしい この形が 胡椒の鬼の顔に極似
勉強になりました
江戸時代の中頃、当時貴重なものであった「胡椒」などを包む折形が考案され、それぞれ包むものによって、形が決められたそうです。
https://ameblo.jp/tsutsumi-musubi/entry-12120817677.html
この包み方で中身の違いがわかる、恋川春町も知っていたのでしょう