【浮世床】リモート勉強会2柳髪新話浮世床初編巻之上

巻之上 3回に分けて音読 内容を勉強しました。(江戸仲間おばちゃん3人)

浮世床は浮世風呂の隣にあります、浮世風呂は架空の風呂屋です。

店主の鬢五郎が弟子の留吉と店を切り盛り、御隠居に叩き起こされる。

勇み肌の勇登場湯へ行く前に、ちょっとおしゃべり

素読指南の儒者 孔糞(こうふん) 名前からして胡散臭いw 素読指南とはいえ、江戸のことはからっきし無知なるへっぽこ儒者 残念閔子騫(びんしけん)が口癖
店の張り紙を見て「今昔物語」を「コンセキブツゴ」、「風流八人芸」を「風流れて八人芸す」と読み、世間知らずを展開、湯桶読みの講釈を垂れる。

風呂から帰った「隠居」と3人の勇み「伝ぼう」「じゃんこ熊」「すてき亀」
孔糞のことを悪く言いながら、自分達の話、鬢五郎に注意されながらも、ぽんぽんと江戸風な会話

駄洒落や芝居や古典引用の言葉が出てきて、話が続く、内容をいちいち解読するに現代の私たちには無理がある。
テンポ感やら韻を踏んだりする、こんな会話が江戸では当たり前だったのだろう。

ご隠居は婆様のお参りに行く、婆様の輿入れの様子を話す、

「おらがご婚礼は下女の引っ越しの様にして、仲人が葛籠(つづら)を背負って左の手に御鉄漿壺(おはぐろツボ)を提げて、右の手に酒を一升さげて来たは。(略)ソコデおれは商いから帰って、今に大かた花嫁がくるだろうと思うから豆腐を子半挺(こはんちょう)買ってきて鰹節をかいて居るところへ御輿入よ。夫から仲人が指図して直ぐに花嫁が茶釜の下へ炊付ける。仲人が味噌を摺る。ソコデ仲人の懐から出した三枚の鯣(スルメ)を焼いて、三々九度よ。」

柳髪新話浮世床巻之上

この頃の髪結代金は32文、しかし御隠居は28文で押し通して居るらしい、そんなこともあったんだ〜

3人の勇みはますます、おしゃべり、熊の親方が突然現れて、熊に目隠しをして笑わせる。

隣の浮世風呂女中湯から江戸芸「あだ文字」登場
あだ文字は町内きっての人気者、お茶をすすめて、勇み3人、鬢五郎にも世辞をいう、気配りバッチりの粋な江戸芸者
3人はもうメロメロ

熊「妹のざまァ見や。姉御とはすてんきうに違って居らァ。鼻筋が内へ通って、目の玉が両花道へ引っ込んだ。(鼻が低く、目が離れている)

柳髪新話浮世床巻之上

菓子売り登場、日傘を刺して、高く組み上げたる菓子箱を肩に担ぎて売り来る 口上を述べる。
この丁の菓子売りは江戸で4.5人しかいなかったとある。
種類豊富な菓子を売っていたらしい

息子株連中登場 人情本で勉強した息子株 おっとりとした金持ちの息子か???

息子株の登場に勇み3人は、とうとう浮世床から退散する様子。

息子株に言われて、鬢五郎、留吉は朝ご飯を食べに奥に入る。

浮世床主人、鬢五郎は、客の話題にのり、時にはさとし、臨機応変な対応を見せる。流行りの髪の技術も身につけなければならぬだろうし、市中の内偵もしていたかもしれない(内偵は全く感じられないw)

とにかく、楽しそうな浮世床の店内であります。

国立国会図書館デジタルコレクション



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