【東海道中膝栗毛】十返舎一九先生を、読み終り、次は何にしようか???
江戸仲間 女子3人で、いろいろ話しました。
偐紫田舎源氏 柳亭種彦が有力候補でしたが、長い・・・・
【東海道中膝栗毛】も結構長かったけれど、コレは長いそれも2冊・・・
とりあえず短編をということで、人情本【春告鳥】為永春水を一緒に勉強した
テキスト洒落本滑稽本人情本日本古典文学全集 小学館の【遊子方言】と決定しました。
【遊子方言】明和7年刊行(諸説あり)
洒落本。田舎老人多田爺 (ただのじじい。丹波屋利兵衛) 作。明和7 (1770) 年頃刊。書名は漢の揚雄の『揚子方言』 (『方言』) のもじり。自称通り者が息子株を連れて吉原へ行くが,通 (つう) ぶりをひけらかしては馬脚を現し,かえって息子株のほうがもてる。吉原の様子をうがち,半可通のおかしみを描いた点で,初期の上方洒落本の様式を破り,写実と滑稽を基調とする短編遊里小説という以後の江戸洒落本の型をつくりあげた。洒落本の評判記『戯作評判花折紙』 (1802) でも第一の傑作にあげられている。
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この書の刊行により、写実と滑稽を基とした短編遊里という定型を確立し、以来、約半世紀にわたる、江戸の代表的な小説としての地位を確立するのである。
テキスト洒落本滑稽本人情本日本古典文学全集 小学館【遊子方言】解説より
上方で享保ころから発展してきた初期洒落本が江戸に根をおろす最初の作品となったようあります。
【遊子方言】内容について
<自称通り者>と<柔和そうな息子>が吉原へ 通り者が通ぶっていろいろ息子に教えているけれど、的外れw 結局は息子が大モテとなる。吉原での隣座敷の様子、<大判振る舞いの客><座頭><茶屋で一緒だった平>
船宿から猪牙舟で吉原へ、猪牙舟の乗り方、船宿であった人々の噂話
船宿から茶屋へ 茶屋での様子 茶屋では刀や財布等を預けたはずだがそのあたりは描いていない。
茶屋をでると吉原遊廓へ 【夜のけしき】と題して、禿・遣り手・行商人・流しなどの吉原風情が語られる。(膝栗毛にはなかった描写だ〜)
その後、それぞれの、部屋で出来事が会話風に語られます。
<自称通り者>と<柔和そうな息子><大判振る舞いの客><座頭><茶屋で一緒だった平>
おいらん、新造、禿たち 遣り手 船宿主人の様子
現代の私達(江戸時代だと婆婆の年代)からすると、吉原って何が面白いんだ〜???と疑問
大金をつかって、おいらんに入れあげても、新造相手に待たされる(新造には手を出してはならない)
簡単には遊べない、様々な決まりごとがあって、客は良い気持ちになって次々に杯を重ね酔いつぶれる。
【遊子方言】の出版された時代背景を考えると、ターゲットはどの世代だったのか?もちろん一般人ではなく、吉原に興味のある、これから行こうかな〜と思っている人たちだろう。 こんな客はダメ、モテる客はこんな感じというマニュアル本名のだろうけれど、なにか物足りない感じがする。
結局半可通の通り者はダメな客、柔和な息子がモテる。支払いについては描かれてないのでわからないけれど、茶屋で財布を預けたのだろうから、支払額の大きいな息子方がモテたのか?勝手に推測するのでありました。
2回にわけて【遊子方言】のリモート勉強会、私達の解釈が正解なのか?的はずれなのかはわかりませぬが、とっとと先へ進みますw
次は内藤新宿の遊里のはなし 【甲駅新話】大田南畝作