高橋克彦 浮世絵3部作 【写楽殺人事件】【北斎殺人事件】【広重殺人事件】 読破でございます。
前回前々回と、活躍した、熱心で優秀で優しい研究者 津田良平が自殺してしまう。
(なんで主人公が自殺しちゃうの〜 三部作終焉のためだな)
津田の残した、資料と言葉 発表した論文を頼りに、津田が何を探究していたかを探る。江戸風俗学者 塔馬が謎を解く
ネタバレ注意
天童広重は何のために描かれたのか?
広重の隠された、山梨旅行 山県大弍の建てた【酒折の宮】詣で、
(江戸検の勉強で、山県大弍『柳子新論』と覚えたなぁ〜)
甲府で、明治維新の100年も前に『柳子新論』と言う過激な倒幕思想があった。広重は密かに甲府から、天童にいったのではないか?
天童に行くことを隠していたのは何故か?
天童広重は、軍資金稼ぎ(尊王運動の)のためにかかれたのではないか???
広重はコレラで死亡したのではなく、幕府により殺されたのでは??? (コレラの症状で書いた遺書とは思えぬ、しっかりした遺書であった。)
広重のコロナ死ではなかった説と、発見されていない天童広重は、天童藩の依頼で描かれたと言うが、実は天童藩織田系の外様大名、
宝暦事件・明和事件との関連 広重は時代は山県大弐を崇拝していた。
物語最初に広重の日記が発見される、これは鳥居の赤の彩色により偽物とわかる。
いつも絡んでくる、非道な画商が、日記に連座して広重の肉筆画を見つける。これも贋作と 塔馬が暴く。
宝暦事件・明和事件と勉強したはずなのにすっかり忘れておる(笑)山県大弐が蜂起が成功していたら、明治維新の100年前に幕府が瓦解していた。
浮世絵の赤 紅花は贅沢品として 天保の改革で奢侈禁止令によって禁止された。
当時絵の具の赤は金と同じくらいの価値があり、たかが絵日記に高価な赤は使わないはず(贋作理由)発見された肉筆画も赤が異様なくらい赤かった、赤の絵の具の時代が違うのであろう。
今回も 殺人事件はどうでもよいと言いたいけれど、殺人は実際起こっていない、強いて言えば、広重が幕府に殺されたのではないか???というくらい
浮世絵にまつわる諸々のことがら、時代背景 勉強になりました。