『春告鳥』為永春水四編巻之十一第22章巻之第十二.23章

8/4(火) 13:00〜 Online『春告鳥』為永春水勉強会
音読開始

22章

やっと鳥雅さんメインの場面
放蕩のすえに上方に追いやられた鳥雅さん、上方の家を逃げ出して江戸に帰ってきた、
しかしまだ、本家に許しをえているわけでもなく、本家のお祖母さんに可愛がられているもののまだ挨拶にも、行けない。

母が若衆の小僧千松にお金をもたせ、着用衣類(めしもの)もあとから人に持たせるとこと付。
本家に許しをもらえるまで、おとなしくしているようにと・・・

その千松が、向島にいた お花(お民)を見かけたという。
鳥雅はもう、ドキドキ
前回 お花(お民)と作った端唄をお囲が歌っていて、その端唄はお花という芸者に教わったと聞いた。
千松は湯屋にいくお民を見かけ、跡をつけたら相坂町の格子造りの家に入り、そこから立派ななりをして、三味線箱を男に背負わせて出てきたという

鳥雅さん いろいろ考えるも、お民に違いないと思ってくる。
千松に今度出会ったら、遠慮なく 「向島の別荘にいたお民か?」と直に聞いてほしいと頼む

直ぐにでも、出かけて確かめようとするけれど
お話はここでおしまい

続きが気になる気になる・・・・

巻之十二 第23章

またまた場面は変わる。
序の画像

親父橋から通りの人並

口絵
後景の橋は親父橋。右手の絵草紙屋は地本問屋永久堂山本平吉で、清元の正本の版元をかねていた。左手に風鈴蕎麦屋の屋台。右図手前、橘の紋のついた着物の人物は市村座の表方。左図頭巾をかぶった人物は芳町の陰間の所へ急ぐ武士か。その右手の二人は声色つかいと思われる。中央の芸者姿はお花、お花に話しかけているのは福富屋の小僧千松。

春告鳥 解説より

この通りの喧騒を描く
二人の声色つかい、新内節を習う二人、芝居がはねて美しい娘たちが現れる。
ぞろぞろと、おしゃべりをする3人の女性たち、喧嘩を始める町人たち
お花にいろいろ話しかけたり、お花の噂をする人たち
わいわいガヤガヤ、通りは忙しく華やか・・・
江戸っ子たちの、普段の会話を垣間見ることができます、

その中で、お花(お民)と鳥雅に親しい本家の小僧千松が行き会う
やっとやっと 鳥雅さんと会える手立てが出来るのか???

千松がお花を向島にいたお民だと確認
お花は千松に、鳥雅さんが上方より江戸に帰っていることを聞き出す。
そんな中、大喧嘩が勃発
もっと話がしたいのに、お花と千松は話もそこそこに離れ離れになってしまう・・・

やっとこれから、鳥雅さんとお花が会えるようになるのか???と期待していたのに

お花が家に帰ると、姉さんのお熊がなにやら腹をたててドタバタ ドタバタ
四ツ過ぎ(午後10時過ぎ)だと言うのに、深い中になった梅里さんに会いに行くと言う。
(どうも、お熊と梅里さんはいつの間にか良い仲になっていた様子)
この頃、家には来てくれないし、どうもお八重という美しい娘にぞっこんらしい。
お熊は会いに行くといって、聞かない。
下女のお清はアタフタと止めにかかる、お花と一緒に帰ってきた理助も止める。
今まで、世間で利発で褒められているのに、そんなことをしてはならないと、みんなで止めるけれど、お熊は狂乱

嗚呼才女の類まれなるお熊なれども、真実惚れたる梅里の心が変わりしといふに思い乱れて、常の発明なる胸のかゞみ曇りて、其理のわからざるが如し

春告鳥 23章 文中より

やっと お花と理助が出会うことができて鳥雅さんにたどり着くのか???と思いきや
お熊の騒動
話の1つの場面を【段】という。この【段】が2つこの23章には展開されている。
読者も段の行方はどうなるのか???興味を持たせる、
それこそが春水の、思惑であるらしい。

【段】や次に発売する版に続く【継本】について

【春水人情本の研究】-同時代性を中心に- 崔泰和著を 読んだので、後ほど記述したいと思っています。

お花と鳥雅さん そして お熊と梅里はどうなるのか????
続きが気になるるるる



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