べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」38回 『地本問屋仲間事之始(じほんどんやなかまことのはじまり)』

*蔦重と鶴屋で、お上の出版統制にあらがおうとする計画
*歌麿の妻”きよ”の死 
*人足寄場を作る長谷川平蔵 
物語はあまり進まない 色々と細々とあちこちで、ちょっとづつ変化が起きている 
寛政2年5月に出版取締令 
「新規の仕立ては無用 どうしてもと言うのであれば奉行所の差図を受けよ」
寛政2年10月
地本問屋に対し書物の行事改(検閲)の徹底化を図るようにとの町触れ


北尾重政が弟子・政美(後の鍬形蕙斎)を連れてやってくる 政美は北尾政演(山東京伝)の描いた『心学早染草』の絵師だった。
歌麿の妻”きよ”が病のため、富本本の絵師を探している蔦重、誰か紹介してほしいというと、勝川春朗(後の北斎)を推薦する ここは今後の伏線也
蔦屋の富本本は縁起がいい やると、名が売れると言う

 

「新しく本を出してはならぬ」というお触れに対して市中の地本問屋たちは痛手となった
江戸の地本に関わる者 本屋・板木屋・摺師・彫師・絵師・狂歌師・狂歌師・戯作者 地等々を集めた お久しぶりの西村屋 鱗形屋もいます 蔦屋は自分の黄表紙出版のせいで 新しく本を作ってはならぬというお触れが出てしまったことを謝罪する
お触れを変えさせるためにはどうしたら良いのか?

新規の仕立ては無用だが、どうしても本を出したい場合は指図を受ければ可能

ここを逆手にとって、皆で協力して大量の草稿を持って奉行所へ行く計画 初めは渋っていた面々 北尾重政、勝川春章が立ち上がり蔦重に協力することを宣言

政演(山東京伝)は蔦重とは『心学速染草』の件で諍いを起こしている、鶴屋が仲を取り持ってくれたにも、かかわらず、二人とも仲違いしたまま
しかし 大量の草稿を作る話を聞き、二人の重鎮絵師が協力することを聞いて、このままだと本が出せなくなるという危機感を募らせる
ついには、蔦重に 自分も家に帰って草稿を書くと言う 二人の争いはここでピリオド

そうそう 政演は年季あけの菊園と祝言をあげていました

政演(山東京伝)
モテたいから、戯作作りを始た どこ行ってもモテてモテて
世にあらがう物を書けという蔦重の言うことも分かる 
自分は浮雲のようにフラフラと生きたいのよ 
しくじったのは蔦重さんじゃないか
と言いながらも、やはり 今は自分で描かなければならないと 感じだのだろう

大量の草稿を持って、本屋がそれぞれ奉行所に指図をもらいに出かける 奉行所もついには「やってられるカッ!」

市中では悪玉提灯をさげて悪事が蔓延る 
松平定信老中は 不景気による 田沼病の人々が炙り出された結果 想定内の出来事であると、長谷川平蔵に 町奉行昇進をチラつかせ 人足寄場を作るよう命じる。

【べらぼうナビ🔍平蔵、人足寄場を作る】
町奉行所では手に負えない凶悪犯を専門に取り締まる「火付盗賊改」として、江戸の治安維持に努めていた長谷川平蔵。寛政2年2月、さらなる役目として無宿者や犯罪者の更生施設「人足寄場」の建設を任されました。

あれっ 長谷川平蔵が松平定信に提案するって覚えてたけど・・・
ドラマでは 定信が平蔵にやらせたという流れ 九郎助稲荷がいうには、面倒臭そうで誰も手をあげなかったとか

 

蔦重は抜かりなく 長谷川平蔵を吉原で接待
平蔵「やはり、吉原は良いのお」

二文字屋の女将”はま”と先代女将菊が、以前 花の井の入銀で本に出すはずだったが、平蔵が出した入銀で米を買い 助けられたと話す

その利息のための金を渡す これは蔦重の入れ知恵だろう

蔦重も利息という包みを渡し、駿河屋も吉原を助けてほしいと包みを渡す
長谷川平蔵 一体いくらもらったのか? 
二文字屋から25両✖️2 蔦重から25両✖️2 駿河屋は包んであってわからなかったけど
火付盗賊改でだけは年500両という

平蔵は松平定信と面会

大量の草稿を奉行所に持ち込む、江戸の本屋たち
奉行所は悲鳴をあげる
平蔵は 市中では上方と江戸の本屋の意地の張り合い 「本は上方に任せることにしたら良い」というと 黄表紙好きの老中定信は、「江戸が上方に劣るとは将軍家の威信に関わる」
書物問屋と同じように 地本問屋仲間を作らせ、行事に出版物の検閲をさせ事により出版出来るように言わせる やるじゃん平蔵!

大和田安兵衛 政演が『心学早染草』を出版した上方の地本問屋 
蔦重と鶴屋は、大和田江戸の地本問屋仲間に加わってほしいと頼む
大和田は、今後黄表紙はやるつもりはない、その代わり安く仕入れさせてほしい 
大阪で黄表紙が流行ってきている、大阪の江戸地本の売り広めの店にしてほしいと頼まれる

かつて、蔦重が鶴屋に仲間に入れてほしいと頼んだ時に入れてもらえなかった、蔦重は大和田安兵衛を仲間に入れようとする それを見ていた政演(京伝)は改めて蔦重の寛大さに触れ 鶴屋と蔦重のお抱えになることを決意する

蔦重は 書物問屋の株を買うことを家の者に話す
書物問屋のルートで地本を流す 黄表紙・浮世絵を地方にも売る事ができる そしていずれは、よその国 異国にも売り出す

春町先生もどんなに喜ぶか・・・

弟子の菊麿が ”きよ”の病状を伝えに蔦重のところへ
医者は瘡毒 今でいう梅毒だと診断 治るのは難しいもと言われる

慰める蔦重”きよ”は蔦重を嫌がるように暴れる
どうも 病気のせいで、分別がつかなくなってしまった様子
歌麿が”きよ”を描いていてくれる時は癇癪も起きない 自分だけを見ていてくれるからだろう

歌麿は病に伏している”きよ”の絵を書き続ける ”きよ”がいきなり喋り始める 現実を見ると”きよ”は寝ている 
「行かねえで”おきよ”さん 俺には”おきよ”さんしかいねえの 置いてかないで」

蔦重のところへ歌麿の弟子がやってくる
すでに”きよ”は亡くなっている ハエの飛ぶ音 その脇で歌麿は”きよ”を描き続ける
蔦重らは手を合わせる
子供の頃から一緒だった蔦重 歌麿は”きよ”に救われて絵を描けるようになった 死んでしまったことを認めたくない歌麿
成仏させてやろう、旅立たせてやろうとと、なだめるも 歌麿は暴れて拒否
「お前は鬼の子なんだ 生き残って、命を描くんだ それが俺たちの天命なんだ」

悲しい歌麿 乗り越えて 大首絵の美人画を描く歌麿になって行く 何だか壮絶な人生だわ
歌麿 染谷翔太の演技凄いな
歌麿は自分だけを見ていてくれた、最後の”きよ”は幸せだったに違いない

今回は 白天狗が出てこなかった 平穏ではないけれど、気持ちは平穏だわ
なぜか長谷川平蔵が出てくると、なごむ 明るくなるのはどうして?
微細で些細な心の機微 京伝先生も歌麿も寛政の改革という時代背景の中で蔦重と共にうごめいて行く



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