続・高野長英はタピオカを知っていた

以前 天声人語に高野長英とタピオカについて書いてあったことをお知らせしました。

内容は
日本でタピオカがブームになっている台湾の事情、台湾では昔から親しまれていた。さて日本でのタピオカの歴史・
江戸時代に蘭学者 高野長英が「答必膃加」タピオカの字をあてて医学書を翻訳、明治には高級食材として知られ、大正時代には料理本に紹介されたと・・・

江戸検の勉強をした身では「高野長英」と聞けば気になるわけです。
その後、長英の翻訳した医学書を探してみたのですが・・・

【西説医原枢要】にあたりをつけてさがしましたが、
慶応大学メディアセンターデジタルコレクションで見たのですがチンプンカンプン・・・
翻訳書だから違うと思いつつヒントがあるかな〜と・・・

高野長英がタピオカを「答必膃加」と訳した本は何なんだろう??? 

方向性を変えて 明治にタピオカが紹介されている文献を見つけました

「幼童手引草初編」杉田玄端 訳 明治6・11

国立国会図書館デジタルコレクションより

杉田玄瑞訳 杉田玄瑞はあの【解体新書】杉田玄白の義理の孫(曾孫とも・・・) 
幕末明治の蘭学者・医学者・幕臣(勝海舟の主治医もしたらしい)

表紙によると
「チャイルドス・ガイド・ノウレージ」1863年度版の訳
【Child’s Guide To Knowledge 1863】だと思われます。著者 Ebenezer Cobham Brewer

幼童手引草初編14p
問 「タピオカ」とは何物なりや。
答 南亜米利加に於いて「ケッセワ」と名ツけたる草根の細末を「サゴ」の如くして細粒に製するものものなり
問 其ハなんの用をな□や、
答 滋養□る食料として濃湯「ポッヂング」等を造るなり

知識不足 文字を読めない、間違っているかもしれません で読めないところ□にしてあります。

【サゴ】ってなんだ???
Sagoとは? サゴヤシの幹の髄からとった白い米粒状のデンプン。 welibo辞書より

【ポッチング】ってなんだ???
餅ノ類ナリ 及ヒ蒸餅  
百科全書 食物製方より

百科全書 食物製方 ウィルレム・チャンブル, ロベルト・チャンブル 編 出版社文部省 明9-16

近代書誌・近代画像データベースより

なんとなくボンヤリわかりましたワ
明治には翻訳されてタピオカという言葉は知られていたのかもしれないけれど、一般的に食べられていたのかは不明。
どうも 飛び飛びに読む情報では、今のタピオカの形の様子
そして滋養をとるものとして紹介されていたのでありました。

マダム調べです
学者でも研究者でもないので どうかご容赦を・・・



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