『妖桜記』皆川博子著 読了

『妖桜記』皆川博子著 読了

かなりボリュームのある、皆川作品
 室町戦乱の「禁闕の変」、「長禄の変」の時代。
天皇継承「三種の神器」を巡り、謀者、野伏、傀儡、悪霊が登場して繰り広げられる。
将軍はたやすく殺されちゃう、赤松満祐の妾、野分と玉琴のそれぞれの子供の行く末、、尊い血筋でありながら山伏や傀儡らと生きる亜麻丸、美少女の秘所を見たため道をふみ外す高僧、野分にひたすら使える兵藤太
先が知りたくて一気に読み終えました。
山東京伝 読本『桜姫全伝曙草紙』がモチーフだそうです。皆川先生の加筆想像もあるかもしれないけれど、江戸の人々もこんな奇想天外、魑魅魍魎の世界のお話を楽しみにしていたんでしょう。
ちょうど、馬琴の「南総里見八犬伝」がベストセラーだったので、京伝も〜と思ったのでしょうか???
浮世絵講座で馬琴の八犬伝(読本)の表紙の画像を見せていただいた。
 南総里見八犬伝 読本を合巻にした 美しい錦絵風摺付表紙。 二代目為永春水作『仮名読八犬傳』11編(嘉永4年刊)表紙
読み終わるまで家事諸々一切手につきませんでした。

皆川先生、取材力博識ぶり流石です。

 

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2 Replies to “『妖桜記』皆川博子著 読了”

  1. 小ツル

    マダムさま
    「ほーら、一級に合格するともう
    ジャンルに関係なく好きな本が読めるでしょう!」
    とコメントしようと思って開けたら
    なーんだ、やっぱり山東京伝と馬琴が出てくるんだった。
    ま、試験直前でもお題と関係ない本を手に取れるのは
    合格者特典ですよね。
    私は城郭検定が迫りながらもマダムさまのブログに貼りつく始末。
    ま、2級までは大丈夫かな。

    1. マダム

      いや〜 小ツルさま
      この時期に好きなことをできるのは、本当に嬉しいです。
      毎年、勉強・勉強・勉強でしたから・・・
      『妖桜記』面白いっ! キネマっ子さま推薦図書 読んでる最中は家事も手につかなかったデス

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