『春告鳥』為永春水三編巻之七.13.14章

三編13章

深川しんちと呼ばれる茶屋 2組の男女の会話

音次郎30歳ほどお雪18歳くらい・・・
二人はお雪が切れるといっても、会っている銀八のことで揉めている。

音次郎はどうも職人の風体
べらんめえ調でまくしたてる、途切れのない江戸弁 音読するのも難しい
都々逸や反魂丹のくだりは、当時の人々には当たり前にわかっていたのだろう
深く追求しないということで3人共一致(笑)

場面一転

以前登場した、仲次と友吉 仲次は小ひなと改名している。
若哥町(わかちょう)より住み替えた小ひな (住み替えるとは 芸者・娼妓や奉公人などが抱え主や雇い主をかえること)住み替えると名前を変えるのか???

鳥雅さんのおつかいで、阿波国長狭郡西条花房へ(きっとお民をさがしに)行くという、小ひなは浮気をしに行くのだろうから行かないでくれと哀願
一向宗と浄土真宗の話のくだり、一向宗はとても流行っていたようだ。
以前は喧嘩していたけれど、どうも仲良しの様子 良かった良かった

第14章

場面は芳町芸者の本拠地 元吉原の付近

悪漢に襲われたお民が、相坂町のお熊の娣(イモウト養子)となる。
お熊と通人・梅里(バイリ)との出会い

お熊は、装いも描写がすごい、唄女(ゲイシャ)あがりの粋なお姉さん

左 お熊 右 お花(お民)

黒紬にミツ亀甲の紋付き、もっとも黒繻子織留の上に金銀にて蝶々を縫いし野暮なる半襟をかけ、下着は本八丈の三升格子の黄糸、極色の薄き花色裏、紫の山まゆに媚茶の小鈍子(ドンス)を腹合にせし帯を〆め、襦袢の袖は兼房の小紋ちりめんへもへたつような本紅の裏を毛抜合に付、半襟は大紋りんずを紫と浅葱にて握み(ツカミ)絞りにしたる素人染の思い付き、もっとも衣紋の所へ紅入のゆふぜん染の胴が少し見ゆる

春告鳥 第14章

この描写 アワワワなにがなにやら・・・ 緞子に綸子にしぼり・・・(笑)

衿おしろいは松本の舞台香、皃(カオ)は仙女香の別製、龍脳の匂ひ梅花のごときをうすくつけ、紅も笹屋の色好み

春告鳥 第14章

仙女香は江戸検でも勉強しましたワ 松本の舞台香は松本幸四郎の店で売っていた白粉です。

美貌で声も良し、芸も達者で近所の娘が教えて欲しいと集まる。
これまで男性が言い寄ってきたけれど、一度も男性に身を任せなかった。

こんな素敵なお熊に 通人の梅里が噂を聞いて言い寄ってくる。
それが 梅里さんかっこいい〜
お熊27.8歳 梅里34.5歳 大人の恋物語が始まります。

本日Online勉強会はここまで、
3人で一緒に同じ日時で、KINOMO特別展のOnline申し込みをして終了
久しぶりにお目にかかることができそうです。



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