『春告鳥』為永春水五編巻之第十三.26章 27章

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26章

25章でやっと鳥雅さんとお花が合うことができた。
場面はガラッと変わって 春心院とお浜のお話

春心院は24章に出てくる。お熊のところ梅里が連れてきた、女装の忠之丞
良い仲となったと思われてしまった先代の殿の愛妾・千鳥
この千鳥が先代の御母堂のおかげで、命は助かり、東慶寺に入る。

お浜
春告鳥の一番最初、鳥雅さんとお民が出会う前、鳥雅さんの思い入れの芸者だった。
彼女も東慶寺に入り、春心院と同居する。

2人の身の上話
身の上話は略(笑)

東慶寺に入るのに、春心院(千鳥)の場合は、先殿の御母堂がパトロンだったから、お金を積んで小庵に住むことができただろうけれど、お浜はなぜ、春心院と同居できたのか?
身の上話を聞いてもそれほど、お金をもっているとは思えない。
東慶寺の中で二人優雅に暮らしている様子

東慶寺は映画「駆込み女と駆出し男」を見たところ(笑)寺入りするのも金次第な感じ・・・
渓斎英泉がらみで映画を見たのでありました。
春水の作品にも挿絵を描いている、英泉がでてくるのだから、時代的には映画と春告鳥は同じ。
お浜の東慶寺 寺入りはちょっと疑問

27章

場面はまたまた変わり 梅里さんの家
梅里さんは邪気におかされて、疫癘(えきれい:マラリア、インフルエンザなどの伝染病の総称)のごとく患う。
つまりはちょっと、厄介な病になってしまった。

ここは梅里さんとお熊の話
お熊は梅里さんのことが心配で心配で、もう梅里さんしか眼中にない。
毎日のように通っている様子
お熊の衣装付け、かなり高価な衣装。

黒紬の紋付の花色裏、御納戸の米沢博多の無地へ媚茶の糸にて織止を縫わせ、文晁先生の画を写真(しゃうつし)にしたる蝶に菜の葉を色糸にて縫い、紫の蛇腹糸をもって発句を縫せし帯を結び、下着はせんさい茶の色にて梶の葉の二分ぐらいの大きさの小もん縮緬、惣地は白茶なり。裾まわしは御納戸の海気をつけ、湯文字は浅黄ちりめんの切りたての色に光沢を出したるをしめて襦袢の袖口は短くして見えず、紫の語呂覆輪へ萌黄の糸にて篠すすきを抜いたる半襟をかけ、髪は・・・

春告鳥

お熊が梅里さんの家にお見舞いに行ったときの衣装
凄い!(笑)オシャレさんだし、まあ芸事の師匠だからだろうけれど、贅沢な衣装~
描写に湯文字まで書くのあかぁぁぁぁ 見えないだろうがぁぁぁぁ

挿絵ではお熊の衣装はよくわからない 帯なんて真っ黒だし・・・
梅里さんの病ハチマキは、結び目後ろに行っちゃってるし

病ハチマキの結び目の位置
助六ハチマキ(本人の右)と病ハチマキ(本人の左)をよく取沙汰されますが、勉強会メンバー浮世絵の達人のおっしゃるには、浮世絵だと 右も左もいい加減だよ~と・・・

今後浮世絵の「病ハチマキ」注意してみるようにします。



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