『春告鳥』為永春水三編巻之九17.18章

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7/14  13:00~ Online勉強会

第17章

梅里とお熊のじれったい、心の葛藤の会話が続く。
梅里は江戸大店の次男(これまでの話では)粋な通人。珍しいお人形をお土産に持ってきたり、下女にまで、優しい心配りを見せます。
今回は、春水門人の先回は、別の人が書いた様子で、衣装の細やかな描写はなく、食べ物が出てきます。
鰻屋から出前を取り、仕出し屋から銀杏のたくさん入った卵蒸しを取り寄せて振る舞う
鰻は尻尾の方が油が乗っていて美味しいって知ってました??? 現在でもそう言われているそう・・・
私は、お腹のほうが好きですけど・・・
親父橋のところにある鰻屋「和田」(これは16章に記載)
古地図を見ると、親父橋は芳町すぐそばデス。
江戸名所図会を開くと、旧吉原(現 人形町)あたり、結構賑やかな場所

とにかく、通人梅里と芸者あがりの美しいやり手商売人お熊の、気持ちのやりとり
解説では『粋の構造』の引用

「実正に(ホントウニ」でわざと言葉を切って相手の気をもたせ、ついでに話題を一転して気をそらすなど、このあたりの粋人と年増の老練な恋の虚実を描いて巧み。九鬼周造の『いきの構造』の微表の1つである媚態を定義して「距離の差が極限に達せざることである」と述べるが、このあたりの梅里・お熊の会話はその1つの実例とも診られる。

春告鳥第17章

第18章

場面は一転
鳥雅さん登場、今までの放蕩ぶりが本家にバレて、上方に追いやられたけれど、愛するお民、花魁薄雲、素性は語られていないけれど、忘れられないお浜の事を思い、ついに東に帰ってくる。まずはお民を探そうと安房上総下総常陸国にへ
そこで縄に縛られ折檻されているお民を助けて二人で手を取り、時に負ぶって逃げる 逃げる
ところが、それは夢でした
あ”ーーーーー

人情本のちょっとした間に入る一コマ
夢落ちかぁ…

春水が解説
門人が書いた文章で、作中に夢の趣向を乱用することについての弁解を述べています。
お熊・梅里の話の単調さに変化をつけるためであると・・・

今回も3人で音読から、はじまりました。
zoomも40分区切りに慣れてきました。40分×4コマ
お熊は27歳で大年増
私たち3人は、大婆ァでございますわ



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