【春告鳥】為永春水二編序章・巻之四.7章

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週一Online勉強会5/26(火) 【春告鳥】為永春水二編序章7章
わからないことが多すぎて、なかなか前に進みませぬ
アップ遅くなりました

序章 

小学館 日本古典文学全集 洒落本 滑稽本 人情本
『春告鳥』を読んでいますが、早稲田図書館所蔵の画像と序章の画像が少し違います

早稲田大学文化資源データベース 春告鳥

版が違うと、違ってくると勝手に解釈
画像の意味等 わからないこと多し
今後の宿題です

7章

鳥雅 久しぶりに 薄雲に呼び出されて廓へ
やっとのことで、鳥雅にあうことの出来た薄雲はいろいろと愚痴をこぼす。

長い長い薄雲の愚痴を聞く鳥雅

薄雲
「鳥雅さん、堪忍しておくんなまし、ツイ私が愚痴を言い出して、ぬしに腹を立たせ申して
(略)
鳥雅さんの顔の見納めをさしておくんなましと、ひたすら頼んで来てくれさっしたのも、モウモウようようの事で(略)内の首尾がわりいの、ヤレ私の仕うちがわりいのと、私の行きとどかねえのを今さら知らしった様に言って仕うちで愛想を尽かして、いよいよこれ限りにしてしまはつしゃる気であらっしゃるのだろう、と思うとしみじみ悔しいざますは」
鳥雅 たばこをつけてやり
「コレサおめえ、今おいらが来るのが否なら、否と白地で言ってくれろ。そうすれば覚悟をすると言ったが、
今どき下手な作者の小本のように、鏡台の引き出しから剃刀を出してひねくりまわしたのでも、余りあたらしくもあるめえが、覚悟と言ってどうするのだ。忍び返しを引ぱづすというわけにもいくめえ」

鳥雅の返す言葉の中に、この時代は誰でも知っている物語2つが織り込まれています。

鏡台の引き出しから剃刀を出してひねくりまわした
(注)例えば梅川・忠兵衛を踏まえた鼻山人の洒落本『籬の花』で梅川が八左衛門に15両の無心をするくだりに「梅川はここぞと大事の場所とこころを定め、屏風のそとへ出て、鏡台の引き出しより髪そりを出し。勝山の髷を根本より、ぷッつりと切り落とし」とある。

梅川・忠兵衛とは『冥途の飛脚』近松門左衛門
いろいろ冥土の飛脚を参照しましたが、鏡台の引き出しより髪剃をだし、勝山髷の根本を切る話は出てこない。洒落本『籬の花』にあったと思われます。
鼻山人の洒落本『籬の花』原文みましたがチンプンカンプン(笑)
ここ宿題(笑)只今 洒落本『籬の花』調べています。(図書館はやく開いて〜〜〜)

忍び返しを引ぱづす
(注)新内「明烏夢泡雪アケガラスユメノアワユキ」下の巻の終わりに近く、時次郎が浦里を助けて廓を抜け出すくだりに「甲斐甲斐しくも時次郎松の小枝を浦里にしつかと持せ廻を見廻し、忍び返しをひつぱづし」とある。なお春水の人情本の処女作は『明烏夢泡雪』び後日譚『明烏後正夢アケガラスノチノマサユメ』(文政11-1819年刊)

本名題/明烏花濡衣(清元)、明烏六花曙(義太夫)、明烏夢泡雪(新内)
通称/明烏、浦里時次郎
実説の情話が新内の名曲になり、為永春水の人情本になり、さらに嘉永四年(1851)二月、江戸市村座の忠臣蔵八段目のあとに清元を地にして舞台化されました。

https://japanesestylesuki.com/kabuki-akegarasu/

落語にもなってます

ほんのちょっとした会話の中にも、当時の人々が誰でも聞いてわかる文面が挟み込まれている。
現代の私達は調べないとわからない・・・
庶民の色恋を会話形式にして読みやすく、女性たちに人気があったという、風俗描写も細やかで当時のスタイルブック的な位置を確立していていた。
なるべく、読み飛ばさずに理解したいもの。
勉強会ではまず、音読しますが、廓言葉など つっかえる、つっかえる(笑)
調べても理解できないこともあるわな〜



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