エメェ・アンベール 絵で見る幕末日本

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わっしょい本  P.81
聖と俗の混在
エメェ・アンベールについての記述があります。

エメェ・アンベール 『絵で見る幕末日本』読んでみました。
挿絵を見るだけでも楽しいです。

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エメェ・アンベールは文久3年(1863) 日端(スイス)就航通商条約締結のため来日したスイス時計業組合会長。
困難きわまる締結準備の中、日本の様子を挿絵を入れて伝えています。
翻訳者がこの本を見つけるところから ドラマティックなストーリーです。タイムリーに アンベールが見た 祭のところを見たいと思います。

アンベールはヒュースケンが暗殺された後1863年に来日しています。
写実的なスケッチなので今の私には江戸時代の人が書いた絵よりも分かりやい感ありです。
攘夷運動が益々激化する中 そのことにはあまり触れず日本人の様子 江戸の町を鮮明に描いてくれています。

山王大祭と比較すると神田明神祭は色あせたものになってしまう らしい

22章 祭と祭日

———————-略———————-
このグループの中で、山王神社の武器庫にある古代兵器の槍や鉾 剣、弓や軍扇などが運ばれる。行列は、段々軍事的性格を失っていき、御輿や神器類が神社の職員によって展示されながら進んでいく。別の一団が、いろいろな模様や紋章のついた提灯を掲げて通る。その中に、新吉原地区の紋章も見える。
新吉原から選びだした7人の美女が、一人ずつ、正装を凝らしてしずしずと進んで行くのだが、その一人一人に召し使いが付き添っていて、これらの美人を太陽の光線から庇護するために大きな絹の日傘を差しかけている。
———————-略(花魁の衣装の様子)———————-
こうした風景に出会った私は、山王の大祭が、彼女達を自分達の偶像と一緒に市内を堂々と練り歩かせている奇知に、頭を下げるばかりである。

山王祭に花魁道中があったんですね。アンベールの挿絵については、捏造説もあるので、このまま鵜呑みには出来ないですが、花魁道中があったことは、始めて聞きました。
最後の「奇知に思う」には 浅草の「聖と俗の混在」と同様に思われます。

先日受けた江戸楽アカデミー 浦井祥子先生(徳川林政史研究所)
で 海外の目からみた子供達についてのお話がチョコッとありました。
イザベラ・バード オールコック エドウィン・アーノルド エドワード・モース エメェ・アンベール
私が聞いた事があるのは オールコックと アンベールだけ・・・
いずれも 幕末を海外の人から見ると子供達は健やかに元気に写っているようで、ひいて云えば海外の子供達は天真爛漫に過ごしていなかったのかしら・・

斜め読みしたので 試験終わったらじっくり腰をすえて読みたい2冊です。

青い目でみた幕末日本図会 ←ここで少し見られます。
残念ながら 花魁道中の銅版画はありませんでした。



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2 Replies to “エメェ・アンベール 絵で見る幕末日本”

  1. つゆくさ

    エメェ・アンベールの記述~?そうだったのですか…。道草してますね~✌ 浦井祥子先生はわかりやすくて好きです。今回は受講しなかったのですが、次の機会にまた受講したいです。

    1. マダム

      つゆくさ様
      道草・・ルーティン積み残しばかりの毎日です。
      隠れ浦井先生ファン多しですねw

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